2018年6月30日土曜日

明暗元年 - The Calm Before the Parade

space dike(スペース・ダイク)では、2018年6月30日(土)から7月16日(月祝)まで、墨田区と台東区の7会場で開催されるグループ展「明暗元年のspace dike会場として明暗元年 - The Calm Before the Paradeを開催します。※space dike会場のみ7月25日(水)と26日(木)に再公開します。


松蔭浩之と三田村光土里による講座「アートのレシピ」の20名以上に及ぶ修了生有志は、東京下町エリアの7会場を中心に、グループ展「明暗元年」を開催する。 
今上天皇退位後の2019年5月1日、皇太子の新天皇即位をもって新元号となる見通しだ。「平らかに成る」とした現今の元号が、この30年余りの世相を反映していたかはさておき、私たちは、ここに新元号を「明暗」と仮定する。先行きが不分明なこの国の現在において、明か暗か、その差異=コントラストの内において、あり得べき未来を想像してみたいのだ。 
そもそも、光と影を捉まえることは美術の根幹だろう。デッサンは言うに及ばず、たとえばカメラの起源は、ラテン語で「暗い部屋」を意味する装置「カメラ・オブスクラ」だった。被写体の光線を暗箱に投射し、射影された像を得る。すると原理的に、その像は反転された形で映し出される。では、私たちの「アート」なる針穴を通して浮かび上がる、倒立した、逆さまの、パラレルな立像は、果たして如何なるものなのだろうか。 
夏目漱石の長編小説『明暗』は絶筆として未完に終わっている。物語と同様、言うまでもなく結末の見通せない現実の中、各々のやり方、各々のスタイルで、かそけきイメージは結ばれるだろう。その刹那、未だ見ぬ「明暗元年」の項が開かれるはずだ。(文責:中島晴矢)

明暗元年(めいあんがんねん)

http://gigmenta.com/2018/meian
会 期:2018年6月30日(土)、7月1日(日)、7日(土)、8日(日)、14日(土)、15日(日)、16日(月・祝)/全7日間

時 間:13:00〜19:00
会 場space dikesheepstudiospiid、デトロイトコーンクラブ、あをば荘まぼろし空間ユブネfloat全7会場 [地図]
入場料:500円(全会場共通のフリーパス制)
主 催:美学校・ギグメンタ実行委員会
助 成:公益財団法人 朝日新聞文化財団

【space dike 会場
タイトル:The Calm Before the Parade 出展作家:田上杜夫、立岩有美子、中島晴矢、新名庸生三原回
住 所:〒111-0021 東京都台東区日本堤2-18-4 [地図]
東京メトロ日比谷線 三ノ輪駅3番出口 徒歩5分
 https://spacedike.blogspot.jp/
 https://twitter.com/spacedike/


再公開:2018年7月25日(水)、26日(木)
時間:18:00〜21:00
会場:space dike会場のみ
入場料:300円。ただし明暗元年パスポートをお持ちの方は無料。

関連イベント:
トークイベント「“The Calm Before the Parade” アーティストトーク」
出 演:田上杜夫、立岩有美子、中島晴矢、新名庸生三原回
日 時:7月8日(日)14:00〜15:30
会 場:space dike
参加費:無料(要展覧会チケット)

トークイベント「オルタナティブ・スペースの過去、現在、未来」 出 演:青木彬(spiid)、安藤達朗(あをば荘)、畔柳寿宏、畔柳佐季子(space dike)、曽我高明(現代美術製作所)、高田洋三(sheepstudio)、三原回(entaku kikaku)、吉川晃司(float)ほか 日 時:7月8日(日)19:30〜21:00 会 場:sheepstudio(東京都墨田区京島3-20-9)※会場はdikeではありません。 参加費:800円(「明暗元年」パスポート提示で500円)

※ 会期中多数のイベントが開催されます。詳細は展覧会サイトをご覧ください。
http://gigmenta.com/2018/meian

プロフィール
田上杜夫
品川区立平塚中学校卒、現在は主にフルキャストで活動中。

立岩有美子
1990年、神奈川県生まれ。多摩美術大学油画専攻卒業。絵画、ドローイング、立体作品や映像など様々なメディアで、日常的でさりげないイメージに、奥行きのある物語性や鋭い批評性が潜む作品を制作する。

中島晴矢 Artist / Rapper / Writer
1989年1月7日昭和最後の日生まれ。主な個展に「麻布逍遥」(SNOW Contemporary)、グループ展に「ニュー・フラット・フィールド」(NEWTOWN)「ground under」(SEZON ART GALLERY)、アルバムにStag Beat「From Insect Cage」など。http://haruyanakajima.com/

新名庸生
美学校出身。アートのレシピ修了展「魅惑のA級素人〜無封状態…」(2014)、「齋藤真理はうそをつく」(2014)など参加。今回、久しぶりに展示に参加。

三原 回
1987年東京生まれ。死生観や、メディアを仲介することによる距離(または近さ)などをコンセプトに、既製品や映像を用いたインスタレーション、ペインティングなどを発表。entaku kikaku名義で展覧会の企画・コーディネートも行う。http://mihalab.jp


※space dikeと墨田区の会場間の移動は、都営バス「里22」(日暮里駅前―亀戸駅前)の利用が便利です。(いずれも下車徒歩1〜2分です。)